静かな環境の騒音測定事例|自然はレベル的に静かとは限らない
「静かな環境」と聞いて、どのような場所を思い浮かべるでしょうか。 海が好きな方なら海辺の町、山が好きな方なら山深い森を思い浮かべるかもしれません。童謡にもあるような「静かな湖畔」も、いかにも静かそうです。では、こうした場所は本当にイメージ通りの静けさなのでしょうか。今回は、実際の測定事例を比較しながら見ていきたいと思います。 ただし、自然豊かな地域であっても、人の住んでいない場所を比べてもあまり意味がありません。そこで今回は、「自然が豊かであること」「人が生活できる環境であること」「現在も人気のあるエリア ...
高架高速道路に近接した建物の騒音影響
高架高速道路に近接した環境において、受音点の高さや建物の遮蔽(しゃへい)が騒音レベルと周波数特性にどのような影響を与えるか、24時間の連続測定により検証しました。 高架道路は高所に存在する音源であるため、地表の道路とは伝搬の仕方が異なります。本事例では、高架下、側壁付近、見通し位置、そして建物裏面の4地点を比較し、幾何学的な条件の違いが実測値にどう現れるかを確認しました。なお、現地は高架道路の影響が支配的な環境です。 1. 測定条件および受音点の設定 測定は、高架道路に面した建物の外壁面を利用し、以下の4 ...
夏季の測定におけるセミ音の影響について
夏季の屋外測定では、セミの音が測定結果に大きく影響することがあります。 特に測定点の近くでセミが鳴いた場合には、その音が支配的となり、本来確認したい道路騒音や周辺環境音のレベル変動が見えなくなることがあります。 昨今の東京では、場所によってはセミの音が早朝から夜間まで続くこともあり、こうなると、環境音を測定しているのか、セミの音を測定しているのか、分からなくなるほどです。 一般的には、セミの音が強く発生している時期の騒音測定は望ましい条件とはいえません。しかし、測定の目的やクライアントの事情によっては、ど ...
小雨でも騒音測定に影響はある? 実測してみると再現性の高さも見えてきた
雨天時に測定を行わないのはもちろんですが、長時間の測定では、測定中に天候が悪化して雨が降ることがあります。近年よく見られるゲリラ雷雨のような強い雨であれば、機材に被害が出る前に測定を中止して回収しますが、小雨や霧雨のように降雨量が1mm以下の場合は、そのまま測定を続けることもあります。 理由としては、わずかな降雨であれば測定値への影響が小さい場合もあるからです。ただし、その雨が短時間で止むのか、長く続くのかは、その時点では分かりません。最終的には、測定後に結果を確認し、そのデータが有効かどうかを判断するこ ...
音の基礎知識
音の基礎知識 このページは、騒音・低周波音の測定や報告書を読む際に必要となる、 基本的な物理量と用語を簡潔に整理した技術解説ページです。 1.音とは何か 音とは、気体・液体・固体などの媒質中を伝わる圧力変動です。 空気中では、音源の振動によって空気の圧縮と膨張が生じ、 その圧力変動が伝わることで音として知覚されます。 音は一般に縦波として伝わります。 波の1周期に対応する長さを波長、 1秒間あたりの繰り返し回数を周波数といいます。 周波数の単位は Hz(ヘルツ)です。 2.音圧と音圧レベル 音による圧力の ...
騒音に関わる法令
騒音に関わる法令 このページは、騒音・振動に関する相談、測定、行政対応、報告書作成において、 実務上参照される主な法令・基準の位置づけを整理した技術解説ページです。 1.騒音案件で参照される主な枠組み 騒音に関する実務では、ひとつの法律だけで全てを判断するわけではありません。 実際には、環境基準、規制法、自治体条例、用途地域、個別マニュアルなどを、 案件の内容に応じて確認していきます。 区分 主な内容 実務上の見方 環境基準 生活環境の保全及び人の健康の保護に資する上で維持されることが望ましい基準 行政上 ...
騒音に関する公的パンフレット・資料のご案内
騒音に関するパンフレット・資料のご案内 省庁や東京都などの公的機関のウェブサイトで公開されている、 騒音に関するパンフレットや資料をまとめました。 内容ごとに 「生活騒音」 「低周波音」 「制度・相談」 に分けて掲載しています。 掲載している資料は、各機関の公開ページから見ることができます。 パンフレットだけでなく、リンク元のウェブページにも関連情報が掲載されている場合がありますので、 まずはリンク元の案内ページをご確認いただくと分かりやすいです。 生活騒音 低周波音 制度・相談 生活騒音 生活騒音パンフ ...
都市郊外の在来線沿線における騒音特性
都市郊外では、在来線沿線に住宅街が広がっている場所が多く見られます。このような環境では、周辺の暗騒音が比較的低い一方で、列車通過時には非常に大きなレベル上昇が生じることがあり、鉄道騒音が外部騒音環境の中で極めて特徴的な音源となります。 在来線では、時間帯によって通過本数が 1 時間に数本程度にとどまることも珍しくありません。そのため、このような環境では、単に時間平均的な騒音レベルだけでなく、「1 回ごとの通過音がどれほど大きいか」と「それがどの頻度で発生するか」を分けて評価することが重要になります。 本事 ...
近隣ビル屋上設備騒音の実測事例
近隣ビルの屋上に設置された空調・冷却設備等から伝搬する騒音を対象に、約 37m 離れた地点で 24 時間の連続測定を実施しました。 ビル屋上の設備機器は、道路騒音のような地表付近の線音源とは異なり、受音点との見通し(Line of Sight)が確保されやすい高所音源です。そのため、一定の距離があっても明瞭な直接音が到達し、特定の外部騒音源として支配的になる場合があります。本事例では、設備の稼働・停止に伴うレベル変動と周波数特性を定量的に把握し、その影響を検証しました。 1. 設備停止時におけるレベル段差 ...
住宅街における鉄道・道路の複合騒音
鉄道軌道から約 42m 離れ、中間に民家と 2 車線道路が介在する住宅街において、受音点の高さの違いが騒音にどのような影響を与えるかを実測しました。 この地点は、受音点から鉄道軌道が建物で遮られており、単純な距離だけでは騒音を評価できません。また、遠方の鉄道騒音だけでなく、直近の道路騒音も同時に存在する「複合騒音」の環境です。高さによって、どの音源が支配的になるかを検証しました。 1. 測定条件と受音点の設定 将来の建物計画を想定し、同一地点の異なる高さで同時測定を実施しました。 P1(地上高 +14m) ...









